2人目妊娠8ヶ月となり、お腹も大きくなってきました。この春、お姉ちゃんになる娘は「わたし、赤ちゃんのちいさいお母さんになってあげるの」と言って、そうっとそうっとお腹をなでてくれます。お絵描きには家族3人に加え赤ちゃんも描いてくれるようになり、ぬいぐるみでオムツ替えの真似事をしたりと、赤ちゃんの誕生を楽しみにしています。
1人目を妊娠した時に親友が贈ってくれた本があって、感銘を受けたわたしは、それを子育てのバイブルとしてこれまでに何度も読みましたが、2人目出産前にもう一度読み返しました。今回は続編も新たに購入して、今読んでいるところです。今日はそのご紹介を。
ご存知の方も多いでしょうが、児童精神科医 佐々木正美先生の『子どもへのまなざし』という本です。生涯にわたり子どもの臨床に携わってきた先生の講演会でのお話がまとめられた本です。続編は『続 子どもへのまなざし』。
育児に正解なんてないでしょ、と育児本を嫌煙する方もいるかもしれません。確かに正解はありませんけれど、わたしはこの本を子どもを育てる前に読んで本当によかったと思います。これほど影響を受けたものもないかな。かと言って、書かれていることを一字一句忘れずにその通りに実行しているわけでは決してありませんよ?読んだうえで、外れたこともしますし、忘れてますし、その通りになんてやはりできません。でも読んでいなかったら、きっと全然違った子育てをしていたかもしれません。私にとっては、悩んだ時に立ち返れる場所、道筋を示してくれるようなものです。
この本を読み、子育てするうえで自分の芯に据えていたいと思うのは「人を信じ、自分を信じる力を豊かに育てたい」ということです。それには「子どもの望んだことを満たしてあげる」というようなことが書かれています。そのことに関連する「ソーシャル・レファレンンシング」の部分は特に何度も読み、その十数ページだけやたらヨレヨレです(笑)。
著者はあとがきで「つぎの世代を生きる子どもたちを、豊かに健やかに育てるということこそ、もっとも価値の大きい役割であり、使命である」と語っています。妊娠・出産前までは私も社会人として外に出て働き、自立している自覚があり、好きなこともし、何かしら世の役に立っているような気すらしていたその環境が、出産して育児が始まると、急に社会との接点がなくなってしまったような喪失感がありました。しかし著者のこの言葉はそんな私を勇気づけてくれ、次第に子育てに喜びや誇りを感じられるようになり、今は娘とお腹の子を守ってあげるのだという使命感と希望で満ちています。
考え方・捉え方は人それぞれでしょうが、私にとっては出会ってよかったと思える本でした。贈ってくれた親友に感謝しています。妊婦さんやママさんだけでなく、ご主人やご家族、子どもと関わるお仕事をされている方にもお勧めの本です。
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