ええ、コロナにかかりました。息子→私→娘→夫と、家族全員。
そして10日間の自宅待機。
その備忘録。
◆きっかけ
2022年8月。3年ぶりに行動制限の伴わないお盆ということで、それなりに平泉・一関も祭りや観光客で賑わった夏。ニュースでは岩手県内のコロナ新規感染者数が1000人を超える日が普通になっていて、今思うと第七波のピークの頃でした(8/21県内過去最多2017人)。
そんなある日の早朝、隣りで寝ている息子の息の仕方(音)が何か違う。手足に触れると何だか熱い。すぐに分かった。「あ、コロナ来たわ。」と。
◆病院受診と抗原検査
コロナの流行に加えて、土曜日なので病院探しに苦労した。かかりつけ医に電話を掛けてもずっと通話中で繋がらず、もう1件の小児科は9:30の時点で「発熱外来は今日はもう予約で一杯」、行ったことのない隣町の病院にも電話をして、ようやく「コロナの検査は受付終了したが、症状を診ることはできる」との事で即向かう。40度の熱で、あのやんちゃな息子が元気ない。寒い寒いと。
ちなみに我が家は、夫、娘(7歳)、息子(3歳)、私の4人家族。この日は夫は早朝から仕事。症状のない娘をどうしようか。夫のお父さん・お母さんとは別居しているが同じ町内に住んでいるので、土日にこども達を預けることも多いのだが、移すリスクから娘を預けるわけには勿論いかず、結局病院へは息子、娘、私の3人で向かうことに。車の中で長時間待つというので、おやつ、お昼ご飯、飲み物、絵本、お絵描き道具を持参。こども用布団も念の為積み込んだ。
2時間位は待ったと思う。途中、息子はウトウト...後部座席に布団を敷いて寝かせた。医師と看護師が車まで来て診るという形。陽気なおじいさん先生曰く「ただの夏風邪だから!」と。解熱剤と抗生物質を出された。翌日再び検査のために同病院へ行き(土日やっていて感謝)、また長らく待ち、息子、鼻の奥にグリグリやられる。結果は帰宅後電話で知らされた。「陽性です。」
◆そりゃ移るわな
その後、案の定、私も倦怠感があり、発熱、関節の痛み。時間差で娘も40度の発熱で起き上がれない。息子は既にやんちゃ感が戻りつつある(頼むからヤメテ…)。3日間連続病院へ通う私たち…。鼻グリグリ→即「陽性」が判明。別の病院だったが、こちらでは娘に解熱剤のみ、私には薬は出なかった(市販薬飲んでますって言ったからかな)。夫は部屋を別にしており一緒にいる時間も短かったが3日後に発症。陽性となった。見事に家族全員コロナ。高齢の両親(別居)や職場の皆さんに移さずに済んだことが何よりでした。
◆症状
こどもたち:発熱(max41.6度)、悪寒、倦怠感、食欲低下、痰、※鼻水・咳はナシ
3日目から普段通りに
おとなたち:発熱(max39度台)、悪寒、倦怠感、関節の痛み、食欲低下、
つわりのような気持ち悪さ、舌がビリビリ、軽度の痰と鼻水、※咳はナシ
2日目で平熱になったが、軽い症状は少しの間続く
◆休養と自宅待機
発熱は体がウイルスや細菌と戦うための働きで、必ずしも高熱=重症ではないとは言うが、今回はさすがにこどもたちの様子や休養の必要性を見て解熱剤を1~2回使った。小児科の先生には、このコロナの時代、解熱剤は家に常備しておくことが親の務め!と叱られた。小さな保冷剤をハンカチで包み、首元など数ヶ所に当てて、取り替えてと、夜間眠りやすいように看病しつつ山は乗り切った。おとなの私は市販の総合風邪薬で乗り切れたが、初日のだるさはなかなかのものだった。買い物に行けなくなるので、大人用の風邪薬も少し多めに常備しておくのがよさそう。スポーツドリンクは飲むのが初めてのこどもには「ベー」された。ゼリーや果物の缶詰は重宝。多めに用意していてよかった。災害時用の非常食と一緒にコロナを想定した品のストックもお勧めします。
個人的には熱が出てから2日目ぐらいに少し熱めのお風呂に入ったのだがそれがすごく良かった。夏は普段40度前後だが、熱もあったので42度にしてみた。43度でもいいくらいか
。体の中から悪いものがブワーーっと出ていくようなイメージ。それで一日2~3回熱い湯に入り、気分転換・さっぱり感を味わった。
10日間の自宅待機をしている間、外へ出られないことがこんなにまでもつらいものかと思い知らされる。数日で元気になった子たちをずっと家に閉じ込めておくことの大変さ。映画などを解禁するも、長時間見続けるのも健全じゃないし…。暇で疲れるゾーンに入ってきた頃、運動の必要性に気付く。体操をしたり、鬼ごっこをしたりして遊ぶ。
でも意外と人はだらけ続けられないものなんだなと。夫はエクササイズや珈琲の焙煎をしていた。私は断捨離や裁縫を。すっかり元気になった頃、学校の先生が心温まるお手紙やプリントを届けてくれて、娘は宿題も再開。復帰後をイメージして、休養はしつつも、できるだけメリハリのある暮らしを心掛ける。
夫のお父さんお母さんが時々、手料理や野菜果物、こども達の好きな甘いものを玄関に置いていってくれて、とてもあったかい気持ちになった。三度のごはんを10日間も家族揃って食べられるなんてことは、後にも先にもないだろうので、もっと嚙み締めればよかった。
私はNHKドキュメンタリーの『人間は何を食べてきたか』(全8巻)というDVDをようやく見られるチャンスをもらえたと思い、だらだらと見た。こういう機会でもないと集中して見られないので、自分の宿題と課して。食べ物の歴史、尊さを思うとともに、日本の水の豊かさに改めてありがとうです!
◆復帰
家族全員の自宅待機期間が終わり、症状もなく、無事復帰をした。沢山の方にご心配をお掛けしました。大事に至らず復帰できたし、かかった曜日も良かったからか、家族内で終息できたことは幸いでした。コロナはいつかは掛かるだろうと覚悟はしていた、仕方のない事でだけど、できればもう二度と掛かりたくないな、あんなに長い不自由は。普段の暮らしがどれだけありがたいことかを知れました。待機解除されたら一番したいことはと聞かれたら、「束稲山にでも登って、空いっぱい、空気いっぱい吸いたーーーい!」だな。復帰すると、反動でというか、衝動買いなどしちゃいますが、許されていいと思います(笑)。
まだまだ続くのだろうけれど、コロナ。誰も説明の出来ないことが、何となくうやむやのまま無かったことになったり、必要性が不明確だったり。その雰囲気に流されていってしまっている自分を反省する。自分の頭できちんと考えたいけれど、分からないこと、難しいことが多すぎて正直ついていけない。けれども選択をすぐに迫られたり、いつのまにか仕組みが変えられていたりする。
ただ、今回、医療の現場がより良い方向に改善されるべきだという事は思いました。医療従事者の方々の大変な様子を目の当たりにし、自分たちがコロナに掛かってしまい申し訳ないと思うくらいでした。それなのに優しい言葉を掛けてくれたりして泣けました。これまでの彼らのご苦労を思えば、自分たちのたった10日間の不自由なんて。そして今の決まりの中で大切な人に出会えないというこの状況が少しでも良くなるようにという事も思いました。
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