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BLOG

SATOかあさん部のイベント案内、活動記録、日々の徒然などを綴っています。

更新日:2022年8月29日

2022年、夏。

道具も経験もなかったが、家族全員の思いが一致し、今年はキャンプに挑戦することにした。出来る限り自然を感じるキャンプ、不便を楽しむキャンプを目指した我々は、借りたテントを持参して宮城県登米市の「三滝堂ふれあい公園」へ向かった。


林明子さんの『はじめてのキャンプ』を読んで、こどもたちはキャンプへのイメージを膨らませていた。彼らの持ち物はこの本の16,17ページを参考に自分で準備してもらった。わたしのほうは山尾三省の『火を焚きなさい』を手に取る。そう、キャンプで何がしたいかを話していた時、夫は火を焚きたいのだと言った。コテージでは満たされないのである。便利で小奇麗でクールなキャンプでなくて、あるもので何とかして土と一緒になるようなキャンプを。



三滝堂ふれあい公園はこどもたちが川遊びを楽しめるとてもよい場所だった。テントを張り、こどもたちと川で遊んでいる間に、夫が火起こしと料理。こどもたちも木の枝や松ぼっくりをくべたり、火を吹いたりして、仕事をするといい顔をする。お昼は焚き火で焼いた肉や野菜、友人の作ったキーマカレーなどを頂いた。日も暮れてくると、デイキャンプや川遊びで賑わっていた人々が次々にいなくなって、ついに我々だけになった。こどもたちはクタクタになって早々に寝てしまった。夜は残った料理とノンアルビールを頂いてテントに入る。


すっかり暗くなると、獣など出てこないだろうかと怖さを感じるほど森の深さを感じていた。汗でベトベトしてなかなか眠れない。聞いたことのない森の生き物たちの声がたくさん重なり合って神秘的だった。私というニンゲンが、ただの生き物のひとつにすぎないような感覚になって、偉そうにしていたニンゲンとしての日常もここでは何でもなくて、ひとつの命として平等にここにあり、ともすれば食べられちゃうかもしれないのだ、というくらいちっぽけなもの。そうして、私は自然の一部になれたような気が、ほんの少しした。


眠ったか眠らないかのうちに朝が来た。4:00過ぎだろうか。獣に食べられず生きていた(笑)。娘が夫と火を起こしている。私のために湯を沸かしてくれていた。それじゃあ、珈琲でも焙煎しようか。「かあさん、ふくろうの声聞こえたよ」と娘は嬉しそうにしている。そんなこんなしているうちに、やかましい息子が起きてきた。「この世でいちばん大切なものは静かさである」という山尾三省の詩のことを思い出した(笑)。ともあれ、はじめてのキャンプは家族みんなが思い思いに楽しめたようで、夏の善き思い出となりました。

更新日:2022年7月16日

今年こそ、こどもたちとの森の活動を増やそうと、何ヶ所かの森・山へ空いた時間で下見に出掛けて良い汗をかき、時には温泉に入って帰ってくるという心地の良い時間を過ごしていた。もし良さそうな場所だったら、こどもたちと森あそびやキャンプなど楽しもうと計画していた。


その日は14時頃、距離感としては60分程度のよく整備された山道をひとりで入っていった。途中、蛇がザザザと道を横切る。気味が悪い。あ、今日は鈴を忘れた。山歩きをする父が教えてくれた熊除けの「声出し」をしながら歩き進めていく。「ぅぉーーーぅ、っほう!ぅぉーーーぅ、っほう!!」数ヶ所に設置された、熊除けの木槌もこれでもかと叩きながらゆく。山の静けさが不気味で「ぅぉーーーぅ、っほう!」と吠えながらゆく。


15分程経過したところで、目を疑った。


熊がいる・・・・


熊はこちらに気付き、すぐに茂みに逃げていった。50m先の、ほんの数秒の出来事。多分子熊か。やっべえ!!!と、来た坂道を全速力で下る私。里が見えホッとした。「そうだよな、本来、熊の住むエリアだもんな」と反省と怖さと。もし、こどもたちも一緒に居たらどうなっていただろうと考えるとますます怖い。「森のくまさん」のイメージで茶色いカワイイくまさんを普段思い浮かべるが、私の会った熊はすごく黒くて、それがリアルで、怖さがよみがえる。


役場に熊目撃の連絡をしたら、ちょうど別の方からも近いエリアで熊を目撃したとの連絡を受けまして、とのお話。私だけじゃなかったんだ・・・。同じ熊だろうか。ともあれ防災無線で呼びかけて頂きました。近いエリアといっても、私の距離感覚では短時間で結構広範囲を行動するんだなという印象。しかも日中にもそんなに行動するのか。うぅ、森あそびが遠のいていきそうだ。。


少なくとも今後は以下のことに気を付けようと反省した。


まず、熊の生態を知る。イメージをしておく。

クマの生態と被害防止 (参考:江津市HP)


森へ行く時は、

1、「熊出没注意」の場所には行かない、市町村の情報を確かめてから行く

2、ひとりでは森や山に入らない

3、こども同伴の場合、大人はこどもの人数以上にする

4、日中であっても熊対策(鈴、ラジオ、スプレー)を持参して行く

5、糞や足跡など見たら、すぐに帰る

6、もし熊を見たら二次被害防止のため市町村に連絡する


けれども日本は国土面積の2/3が森林なわけだから、それだけ熊が生息しているのも当たり前ではあるのだよな。今回は彼らのフィールドでの遭遇だったから素直に熊からの警告だと受け止め、活動はほどほどに、行く場合には安全を考慮したいと思う。場合によっては、人間のフィールドに出没するようなこともあるだろうから、森林と隣り合った人里に住む皆さんもどうぞ気を付けてください。

自分が意図しないものとか想像だにしなかったことがあったとしても、まあええか、とそのままにしておくシリーズ。



障子に穴が開いた。穴開いたままでええか。で絵とか描いちゃうか。




娘のピンク過ぎるコーディネート。

ま、そのままでええか。好きなのが一番。




お弁当。野菜ほしいな、と冷蔵庫を探す。

芯のほうだけ残ったレタス。そのまま入れてしまえ。束感のあるレタス旨いし。

ガブリ。むしゃむしゃ。1歳の息子に見つかる。まあええか。




娘の書く「る」が好き。「く」を「>」と書くのも好きで、そのまま直さないでいたら、とうとうある日「く」になってしまって少し残念でした。




おりがみで作った小トトロが脱衣所のラックの下に入ってしまったらしい。

息子が時々様子を見に覗きに来るので、そのまま置いとくことにした。

ラック下の住人。息子の案外大事な場所。




我が家の庭の木にヒヨドリが巣をつくってくれた。そしてある日、雛が生まれた。

餌を取ってくるかあさん鳥。ピーピー鳴く雛たち。健気さに感動する。

ここ一番のうれしい出来事。毎日観察し、そっと見守るわたしたち。

そうして、ほんの7日で巣立っていってしまった。すごいなぁ。

どうぞ元気でいてください。




・・・・・


コロナの影響で、それまで当たり前だと思っていたことができなくなったり、新しい意識の持ち方や過ごし方をしたりするようになった。困っている誰かの立場になって考え行動する思いやりとか、相容れないものと共存するための自制やアイデアに触れたりして、いい意味での学びの機会になりました。思い通りにできないことが起きたとき、あるいは自分とは違ったタイプのものに触れたとき、一旦受け入れる自分で居られるか、時には身を任せる緩さを持ち合わせているか。こうでなければならないことなんて実はそう多くないことに気付く。子育ても同じような。こんなときこそ、ユニークさを持って暮らしていこう。

「あそび」「食」「くらし」「からだ」をテーマに、親子で楽しめる場を。そして、自然に寄り添う営みを目指して。

S A T O
かあさん部
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